養子縁組あっせん事業の許可申請

養子縁組あっせん事業を行うには都道府県の許可が必要となりました。

平成30年4月1日から「民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律」が一部を除き施行され、養子縁組あっせん事業を行う場合、これまでは届出により事業の実施が可能でしたが、今後は都道府県知事(指定都市にあっては指定都市市長、児童相談所設置市にあっては児童相談所設置市市長を含む。)の許可が必要となりました。

 今後も引き続き養子縁組に関するあっせん事業を行おうとする事業者様またはこれから新しく始めようする事業者様は「民間あっせん機関による養子縁組あっせん事業の許可等に係る事務手続要綱」に基づき、都道府県知事等への許可申請を行い、許可を受ける必要があります。

 

許可申請の流れ

(1)申請書類等の作成

(2)申請書類等の提出

(3)審査(書類不備等の確認、ヒアリング、実地調査等)

(4)許可・許可証の交付

  審査の結果、審査基準に適合していると認められた場合、養子縁組あっせん事業の

 許可をするとともに、許可証を発行します。

※更新制となりましたので、引き続き、要件を維持し、適切な運営をしていく必要があります。

 

第2種社会福祉事業の届け出のころからわずかながら関与してきて、今回のあっせん法成立により感じることは、とても厳格になり、細かくなったということです。これについては一日も早く許可が受けられるように準備中です。

 

養子縁組あっせん、という言葉がとても違和感を感じますが、養子縁組に関するサポートをしている団体の方々は、養子縁組だけを目的として事業をしているのではなく、お子さんの実父母さんとの相談の過程で、養子縁組を目的とするのではなく、相談にのり、適切な相談場所等を案内したり、情報提供をしています。

 

実の父母からの日々の”相談”にどれだけ共感し、理解を示して、いい方向へ向かっていけるようにアドバイスをし、実際に動くことができるか。相談をうける、といっても、いきなりすべてを話し、すべてを相談して聞き入れる人はそうそういません。

実父母の生い立ちから伺わざるを得ないでしょうし、なんどもなんども対話し、コミュニケーションをかさね、信じられる、と思ってもらえることが必要です。

最近はLINEなどでも相談が寄せられるそうです。

 

現状、それを行政が担っているとは思えません。

 

私は養子縁組に関する事業を「適切に」行っている事業者さんを本当に尊敬します。

(許せませんが、適切ではない事業者さんもいます。)

お子さん、その実父母の方々、養親さん、三者が納得がいき、前を向いていけるような縁組ができる事業者さんはそうそういるとは思えませんが、縁があって、サポートさせてもらっている事業屋さんがいて、お話を伺えて、時にはお役に立てることはとてもいい経験と思います。

 

でも、乳児院、養護施設にいるお子さんたちの数を考えると、児童相談所だって人手不足でしょうし、行政書士は何かできないのか、と考えてしまいます。