海外に住む日本人の方が結婚、離婚、子の出生、養子縁組、認知、外国籍の取得などの身分行為をしたときは、
(1)海外にある大使館・領事館、または、
(2)本籍地などに届出をするルールがあります。
外国でおきた身分行為を日本側にも知らせてあげないと、外国は勝手に(?)日本に教えてくれません。今回、海外でこのような身分行為があったので、届出ます、ということを日本側にする必要があります。届出には、創設的(生まれた等)届出、報告的届け出(もう海外で成立したことを日本に届ける)があります。
(1)
海外の日本大使館・領事館で出す場合、受理された後は、海外の日本大使館・領事館→外務省を経由して、日本の法務局→本籍地の区役所に下りてきて、戸籍に記載がされる流れのようです。1~2か月かかる感じです。
(2)
一方、ちょっと急いでいる、とか、短期滞在で日本にいる、などで直接本籍地に出すこともできます。私が使者として、海外での身分行為に関する書類を整えて、届出書を持参することもあります。
・海外で養子縁組の裁判が終わった
→夫または妻の日本の本籍地にその事実を届け出て、反映させる
・海外で結婚した
→夫または妻の日本の本籍地にその事実を届け出て、反映させる。
・海外で外国籍を取得した
→日本の本籍地に「国籍喪失届」を出す。その後、戸籍は除籍される。
・海外で赤ちゃんが生まれた
→父母の一方が日本人であれば、3ヶ月以内に「国籍留保」届を出せば子には日本国籍が
引き継がれる。本籍地の戸籍に赤ちゃんが日本国籍として搭載される。
今回、赤ちゃんが外国で産まれたことにより、「国籍留保の出生届」を3ヶ月以内にする必要がありましたが、日本側への原本提出などの問題から、現地の大使館・領事館で出してもらった方がスムーズという件がありました。
私としては、直接日本の本籍地に出したい部分もありましたが、メールでサポートさせていただき、無事に届出を出すことができ、戸籍に反映されました。
委任状をいただいて、反映した戸籍を取得して、郵送して完了です。
海外に住んでいる日本人の方も、このように身分行為があったことを日本側に届け出る必要がありますので、お忘れないように、と思います。